技能五輪も本日で終わりました。
いやぁ、良い物が見られましたよ。本当。
凄さってのは言葉にしにくいけど(語彙が少ないからな)、
今回は五輪の感想を垂れ流し。
以下、感想(長文・乱文につき閲覧注意)
■ 競技参加者の感想
参加者の年齢が22歳以下とは思えないほど技術力が高かった。
だって最高年齢でも自分とそう年が離れていないわけで、はっきり言って凄い。
特に日本は、今、こういう技術職が学部や院卒が当たり前な状況にあるにも関わらず、
いくつもの競技に日本の参加者が居たことが驚きである。
さらに、他の世界の人たちもこの年齢でかなりの技術を誇っており、
最近常日頃言われている、「世界が敵である」という認識が高まった、と思う。
石工や溶接など個人個人の差が目立つ競技もあったが、
それを差し引いても、あの技術力が確たる物であることは変わりない。
■ 技能五輪の運営に関して
先程とは変わって、こちらは少々批判的になってしまう。
まず、観客側から見るように作られた競技フィールドである。
友人も言っていたが、まるで選手達が動物園の見せ物のように
なっていたのは少々首をかしげるところだ。
確かに、世界トップクラスの技術を見てもらいたいという趣旨のため、
あのような形をとってしまうのは仕方ないかもしれないが、
それでも納得がいかない部分がある。
また、競技課題についても問題があると思う。
今回の課題は大きく分けて、「精度と速度」か「独創性」を競う課題であった。
大半は「精度と速度」を競うものであった。
確かに金属溶接など工業的な技能は精度等が重要な基準であると思うが、
広告技術等ではもう少し独創性を競わせても良かったのではないか。
参加者の年齢が若いことは独創性に富むということでもあると思う。
そういう点では、独創性を競うグラフィックデザインはなかなかに面白かった。
さらに、競技を見る前に観客が課題の詳細を知ることが出来なかった配置も悪い。
会場内は一方通行になっているのだから、分かりやすい位置に課題を置くべきだろう。
酷いのは競技の最後に課題解説ポイントがあることだ。
何を行おうとしているのか、それが分かって技術をより感じられるのではないか。
■ 各種競技に関して
ここでは、五輪開催中に見た競技の中で特に印象深いものを記していく。
【広告技術】
競技者を見た感じ与えられた課題通りに看板を作るというもののようだった。
作り方は、テープでマスクして、筆で書いているようだった。
スプレーを使わなかったようだが、それ以外は至って普通の手法。
また、看板の横はフリースペースなのか各自自由に塗っていた。
3日目と最終日を見ていないが、参加者毎に進度にも差があり、
また手順も個人個人でかなり異なっていた。
しかしどれも遠目に見てだが、塗り斑が少なく均一に塗られていた。
確かに綺麗に塗るということは重要だが、技術としては難しいものだろう。
それを当たり前のように出来るという技術力、これは凄いものである。
【グラフィックデザイン】
この課題は、あるテーマと素材を与えられ、各自が添ったものを作る課題。
まずデザイナーが使っていたのが全てMacパソコンであったことに少々驚いた。
やはりデザインの世界ではMacが主流なのか。
ペンタブを使う/マウスを使う、ラフの線画を取り込んで仕上げる、など
各自で取る手法が異なっていたのは面白かった。一概にこうと言えない訳か。
全体ではペンタブよりもマウスを使う人のほうが多かったと思うが。
会場内に設置されたディスプレイにはこれまでの成果が表示されていたが、
競技者個人個人の特徴が大きく表れていた。
インパクトが強い色づかいをする人やシンプルに纏め上げる人、などなど。
例えば、文字のフォントや色、配置等でセンスが表れている。
自分はそういう美的センスは皆無に等しいため、あのようなものはただ感心するのみだ。
【移動ロボット】
この課題は与えられたロボットのプログラミングを学習、課題のクリア。
課題はいくつか与えられ、どんどん変わっていくようだった。
このようなものは昨年度授業の一つとして1年間取り組んだ。
今回はハードウェアが正常動作が保証されて、プログラミングするため、
自分たちの場合と少々状況が異なるが、それでも4日間であの域は無理だ。
自分が実際に動いているのが見たのは練習風景だったが、むしろ嬉しかった。
やはり五輪であっても、プログラム通りにロボットが動かない・暴走する、
などのミスが見られ、またそれに四苦八苦する競技者を見られた。
自分たちも思い通りに動かず苦労したものだが、どこにでもあるものなのだろう。
競う対象のプログラムとは異なるが、提供されたロボットにも驚いた。
回転やカーブ等の動きが非常に滑らかで自由度がかなり高かった。
少しハードウェアの知識を囓っているため、タイヤとその配置は参考になる。
また、実際のハードウェアと同様、モータ等の個体差があった。
そのため、厳密な直進は保証されておらず、曲がってしまうものであった。
しかし、それを補正するプログラミングがされていて、各所に技術を伺えた。
与えられたプログラミング環境のライブラリ等がどうなっているかが気になる。
あのロボット貰えるのなら、欲しいかな、と。色々といじり倒せそうだし。
今回は調理以外の分野全てを見たので、まだ書きたいことがあるが、一旦止め。
■ 観客(来場者)について
世界大会ということで、多くは日本人だったが、海外からの人も多くいた。
特に各国の報道機関を多数見かけた。(日本もNHKやらを少々)
これは世界では、比較的注目度の高い大会なのだろうか。
自分はかなりテレビを見ない人間なので、宣伝の様子等は知らないが、
予想より多めの人が来ていたので、それなりの宣伝が行われていたのだろう。
ああ、あと日本の観客へ一言。
なんで日本の競技者のところに固まるのかねー。他は素通りで。
確かに自国を応援したいっていう気持ちは分かる。
けれど、他の国でも優秀な技術があるんだから、日本だけを見るってのはどうよ。
確かに一般の人は、そこまで技術に興味がないかもしれないけれど、
せっかくの、というか千載一遇のチャンスなんだから、もう少し視野を広く持とうよ。
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